2022年3月15日
2022年3月15日
お便り&インタビュー
magnet 鈴木咲絵、松本寧々
多摩美術大学のグラフィックデザイン学科の2年生による展示会です。デジタルとアナログの手法を使って、素直に描かれた若い二人の心の葛藤を垣間見ることができると思います。懐美館
鈴木咲絵
Q なぜmagnetなんですか?
A 多摩美術大学のグラフィックデザイン学科の2年生で大学で初めて出会った二人なんですけど、似た者同士だなと思いこんでいたら、お互いの違いがはっきりしてきて、それって、最初くっついているけど、また離れて、またくっついて、マグネットの関係性に似ていると思って、二人の名前の咲絵と寧々のイニシャルを取ったらSNだしちょうどいいと思い、magnetにしました。いろいろ話し合いながらやっと形になった展示になったので思い入れのある展示になりました。
Q 絵を描くきっかけは何ですか?
A もともと小さいときから絵が好きで、中学になってから周りの影響でアニメーションとかイラストレーションに触れるきっかっけがあって描き始めました。
Q 面白いキャラクターですね。
A 歪んだ線とかぐにゃぐにゃした柔らかい線がすきだったので描き続けているうちに、顔もうねうねしていた方がかわいいかと思って、今回こういうキャラクターを作りました。
Q キャラクターは四角にも感じますが?
A ガタガタぎこちない線を描くのも好きだけど、イラストレーターでカチッとした線の幾何図形のグラフィックを描くのも好きでこういうカチっと見えるけど、グニャグニャしている形を思いついて描きました。
Q 絵本を描かれていますね?
A 絵本は大学の課題で作ったものなんですけど、生まれつきのHighly Sensitive Personの人の本を作ってみようかなと思って、人口の5人に一人がそうなんですけど、周りの環境に左右されやすいとか周りの目が気になっちゃうとか、おとなしいタイプに見られがちという苦悩をわからない人のためにイラストレーションで絵本にしました。
Q エスキースを描かれてますね?
A 日常的な、地上にある生活の中にあふれているものを、写真に撮ったりあとからそれを線に描き起こしたりしています。作られたもの可愛い花はそれだけで簡潔してしまうけど、実際に目に触れないようなものも実はかわいい形をしているなとか発見があるのが楽しい。見て描くのもあるけど、創造して描くものもある。
松本寧々
Q どうしてこのような絵を描いたのですか?
A 私の場合は、心の揺らぎに日々注目しているところがあって、そこをどうやったら描けるのかと日々挑戦しているところがあるのでそれをやりたかったのと、作品を作ろうと思って、気張ってしまうとどこか自分ではないところができてしまったり、私は思い詰めてしまったり、なるべくフラットに日常を自分が考えてしまう方なのでその延長線上で自分の感じた気持ちを素直にシンプルに表現したいなと思ってこういうか形になりました。こうしようとか決めてやったわけではなくて結果的にこうなったかなという感じです。
Q デジタルとアナログの作品がありますが?
A 手書きのニュアンスが好きで、デジタルでどのくらいアナログの感じが出るかやっていたんですけど、どこまでも拡大できてしまったりとか、あまり効果が出てこないところにも時間をかけてしまって、結果的によくならない。全体的に表現したいものがあらわれてこないことが多くて、デジタルの作品は淵とかきっちりしないとか意識してやったので、アナログでやったほうが、絶対整えられない部分が出てくるので、私の表現したいことにはあっているのかな、今回気づきました。
Q デジタルで失うものもあるように思いますが?
A 上手く使いこなせればいいんですけど、
考えすぎてしまう人はどうにもならないと諦められる部分があるアナログの手法の方がうまくいくのかなと思う。と、今回の展示で思いました。アナログだと描く表現したいものに合わせて媒体とかも選べるしそういうのも助けてくれてると思うし、絵具とかの質感を大事にしたい。私は、今回水彩とかのがしっくりくるかなと気づきました。この展示会は私にとってのはじまりです。私の弱さ、融通の効かなさ、臆病なところときちんと向き合って未熟で未完成ながら、何にも流されず、複雑に捉えすぎず、ただ自分が心地よいものを目指すことで、自分の大切にしたいことが少し見えてきたように感じます。松本寧々
magnet
イラスト、グラフィックの平面作品
同じ大学で出会い、磁石のように引きあった二人による展示。
展示コンセプトである「magunet」に関する作品や、二人がそれぞれ
自由に制作した作品を展示いたします。
個性の違う二人の作品を、ぜひお楽しみください。
日程 2022年3月14日~3月16日
主催 鈴木咲絵、松本寧々
Open/Close 11:00/19:00 最終日18:00まで
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